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ニセコルリクワガタ?

ニセコルリクワガタ?
こんばんは昆虫少年です。すみません。またまたずいぶんとご無沙汰をしてしまいました。
写真は9月の中頃に和歌山県の某所に私の弟子である、むねお青年と一緒にヒメオオクワガタとアカアシクワガタ
を覘きに出かけた際についでに持ち帰った幼虫を飼育したものです。材を削ってルリクワガタの幼虫を採ったのは実はこれで二度目です。前回は、今から16~7年前だったでしょうか?確か11月の終わり頃だったと記憶しています。今回よりはもう少し標高の高い処でした。凍りついた倒れ木を「シャキシャキ」とまるで氷でも削っているかのような有様でした。私はそれまでこの季節において標高1000m以上の山地での採集経験はありませんでしたから、凍った材を削ったのは初めてでした。谷を渡りカモシカや猿が残したけもの道を足を滑らさないように崖っぷちを友も無くずいぶんと歩かされました。ふと視線を感じた私は、足を止め、私しか居ないはずの世界で視線の主を捜しました。すると目の前の崖の岩に一匹の猿が寂しげに屈んでいます。悲しそうな声で「キキ・チィチィ」と弱々しく、恰も怪我でもしているかの様子で私を誘っています。誘いに乗り私が心配して近寄ってみると、その猿は逃げるようにして離れて行き、私が足を止めようとすると、また猿は、此方を振り返り私の様子を窺うように弱々しく「チィチィ」と悲しげに鳴くのです。そんなことを何度か繰り返すうちに、ふと、以前知り合いの猟師から聞いた怖ろしい話を思い出してしまいました。怪我をした猿を可哀想に思い、助けてやろうと後をついて行って、崖から落とされた話を思い出したのです。幸いその時は雪がクッションになり命拾いをしたそうすが、いまの私が置かれている状況が、まるでその話の詳細の再現の様に思えてしまい、私にはその猿が悪魔に見えて来てしまいました。猿に拘るのは止めた私は、どんよりと曇った空を気持ちを切りかえるために見上げました。谷を挟んだ向かいに聳え立つ峰には雪があって、垂直に切り立った岩肌には不思議そうに私を見下ろすカモシカが居ます。
よくあんな険しいところに立って居られるものだと私が半ば心配混じりで見つめていると、後から追いついた仲間のカモシカ達と共に勢いよく岩を蹴ってあっという間に消え去ってしまいました。
後には、カモシカ達が蹴り砕いた岩の欠片が峰峰にこだまを残しゆっくりと滑り落ちていく風景を私はただ呆然と眺めていました。
ちょっぴり大げさではありますが、私なりには思いがけなく命がけの昆虫採集となってしまいましたが、しかしながら、大自然を十分に満喫出来た良い思い出でもあります。
そういえば、あの噛みつき猿は今ごろどうしてるんでしょう??かね~
命拾いをして動物園の檻の中で飼育されることになったことはテレビで知りましたが、あれからどうしているのか?私が毎日見ている朝と夜のニュース番組では全く見かけなくなってしまいました。
「サルものはおわず」と昔の人は言ったようですが、私は彼が檻の中で一日中ションボリ俯いているのか?
飼育係のおじさんに馴れて、可愛がられて暮らしているのか?少し気になります。 「チィチィ」・・






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